自律神経と冷え症

自律神経失調症の方で冷え性で悩む方は多い

自律神経失調症で冷え症に悩まされている方も少なくありません。

それは自律神経失調症が、熱を生み出し熱を全身に巡らせる機能が低下してしまったことで起こります。

自律神経が乱れると熱の調整機能も崩れやすくなる

私たちの体は、主に血液が全身を巡ることによって体温を維持しています。

このとき交感神経が優位になると血管は収縮し、副交感神経が優位になると血管は拡張します。交感神経で血管が収縮するのは、体が活動していけるようにより隅々にまで血液を行き渡らせるためなのですが、この時間が長時間にわたってしまいますと当然どこかで血液の流れが滞る可能性があります。

つまり交感神経が過剰に優位な状態だと、いずれは血流の滞りを招いて熱を全身に廻らせることができなくなるのです。そのためこのような状態の人は、できるだけ早く副交感神経が働くようにしてあげなければいけません。

また、交感神経が長期にわたって優位な状態の場合、いきなり車がエンストを起こすみたいに自律神経の機能が低下してしまうこともあります。ここまでくればうつ病の状態です。人が熱を生み出す最も大きな場所は筋肉です。

筋肉が動くことによって熱が生み出されるのですが、その筋肉を動かしてくれる交感神経が機能しなくなってくると、熱を作り出す機能も低下してしまいます。

熱が生み出されず、しかも熱が全身をうまく巡ってくれないのでは冷え症になるのも当たり前の話です。

まずはいかに熱を逃さないかが重要

それではどうすれば良いのでしょうか。

自律神経失調症からの冷え症の場合、体が熱を生み出し巡らせる機能が低下していることが多いのです。つまりまずは数少ない熱を体から逃がさない方法をとってあげることが重要です。

当たり前の話ですが、食事は暖かい物や体を温めてくれる食材を中心に摂って、一枚多めに着たり羽織ったりすること。治療と並行しながら行っていって、自分から熱を生み出せるようになってきたら徐々に慣らしていった方が良いでしょう。

温める場所は基本全身ですが、熱が逃げやすい場所として首・手首・足首などがあります。また、特にお腹は冷やさないように注意してください。お腹が温まってくると副交感神経に働きかけて少しずつ熱も生み出されるようになっていきます。

たくや整体院 院長 藤嶋琢也【この記事の著者】
たくや整体院 院長 藤嶋琢也

【所属】
・日本自律神経研究会
・日本DRT協会
・セロトニン活性療法協会
・SEJapan(Somatelic Experiencing Japan)

【主な資格】
2014年
日本自律神経研究会
自律心体療法アドバンスコース

2017年
日本DRT協会 マスターインストラクター

2019年
セロトニン活性療法協会 上級調律師

2023年
SEP(ソマティック・エクスペリエンシング・プラクティショナー)
日本DRT協会 オーソライズドプログラム

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